「S&P500徹底解説:初心者が知るべき重要投資指標」

『S&P500』はインデックス投資の世界でよく耳にする用語ですね!実は、楽天証券の月間買付ランキングで、S&P500は常に上位にランクインしています。

このS&P500について、どれほど詳しく知っていますか?多くの投資家が「多くの人が投資しているから」「ランキングで上位だから」という理由だけで選んでいることが少なくありません。しかし、自分が投資している対象をしっかりと理解していないことほど、投資においてリスクの高いことはありません。

今回は、そんな『S&P500』に焦点を当て、その魅力と内容について、初心者の方でもわかりやすく解説していきます。

S&P500の特徴5つ

S&P 500に関する主要なポイントは以下の通りです。

  1. 主要構成企業: GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)が指数の大部分を占めます。
  2. 指数の計算方式: 時価総額加重型で計算されており、企業の市場価値が大きいほど、指数における比重も大きくなります。
  3. 選定基準: 採用される企業は、一定の基準を満たしている必要があります。これには、市場価値、流動性、財務状態などが含まれます。
  4. 主要セクター: 現在、情報技術(IT)とヘルスケアが指数の主力セクターとなっています。
  5. 利益成長: EPS(1株当たり利益)は持続的に増加しており、この傾向は投資家にとって魅力的なポイントです。

これらのポイントは、S&P 500への投資を検討する際に、理解しておくべき基本的な要素を表しています。

構成比のトップはGAFAM

S&P500とは、どのような企業群で構成されているのかを理解することが重要です。

S&P500には、以下のようなトップ10企業が含まれています:

アルファベット(Googleの親会社)

このリストを見ると、現代のビジネスシーンを牽引している企業が揃っていることがわかります。

実際に、S&P500には500社が均等に含まれている訳ではなく、各社が占める比率には大きな差があります。

例えば、もし500社に均等に投資されているならば、1社当たりの比率は0.2%になります。しかし、Appleのような企業は全体の5.7%を占めるほどの大きなウェイトを持っています。

紹介した上位10社だけでも、全体の26.3%を占めることから、S&P500が時価総額加重型の指数であることが理由であることが分かります。

時価総額加重型の指数

前述の通り、S&P500指数は、500社すべてに等しい割合での投資を行うわけではありません。

例えば、Appleの占める割合は約6%、Microsoftは約5%、Amazonは約4%と、銘柄ごとに異なる割合で構成されています。

時価総額加重とは

時価総額加重型というのは、時価総額の大きな企業に多くの投資をし、時価総額の小さな企業には比較的少なめに投資をするという仕組みです。時価総額は、「発行済み株式数×現在の株価」で算出されます。これは、株価が高く、多くの投資家から支持される企業が大きな時価総額を持つことを意味しています。

採用基準

S&P500指数に組み入れられるためには、以下のような厳格な基準を満たす必要があります。

  • 企業がアメリカ合衆国に拠点を置いていること。
  • 企業の時価総額が61億ドル以上であること。
  • 浮動株の割合が最低でも50%以上あること。
  • 直近の四半期に黒字決算を達成し、かつ、過去四半期の利益総額が正の値であること。
  • 企業が属するセクターが市場全体のセクター構成と均衡を保つこと。

これらの条件をクリアすることによって、企業はS&P500の一員となる資格を得ることができます。

詳しくは下記の通り

  • 米国企業であること: 企業が米国内で事業を展開しているか、売上の発生源、上場している市場など総合的に判断されます。
  • 時価総額が61億ドル以上であること: 約6,600億円に相当します。日本でこの基準を超える企業は220社程度しかないことから、規模の大きな企業が対象となります。
  • 浮動株比率が最低50%以上であること: 浮動株比率とは市場で自由に取引される株式の比率を指し、投資家が実際に取引可能な株式の割合が高い企業が選ばれます。
  • 直近四半期が黒字で、その期間の利益合計がプラスであること: この基準は企業の財務健全性を見るためのもので、利益を出している企業のみが対象になります。
  • セクター構成が全体のバランスと一致すること: S&P500は多様な業種から構成されるべきであり、セクターごとのバランスを考慮して企業が選ばれます。これは、指数が市場全体を代表するようにするための措置です。

以上の厳格な基準を満たした企業のみが、S&P500の一員として選ばれます。

現在はIT・ヘルスケアが主力

さきほど概説した『選考基準』を踏まえた上で、現在S&P500における『セクター比率=業界比率』がどうなっているかを見てみましょう!

  1. 情報技術 (IT) : 26.7%
  2. ヘルスケア : 13%
  3. 一般消費財 : 12.4%
  4. 金融 : 11.3% ※表示されているリストはスクロール可能です。

現時点では、ITが圧倒的な強さを見せています。これはS&P500の特色だけではなく、アメリカの産業構造そのものを反映しています。

セクター比率は時代の流れと共に大きく変わるものです。不動産業界が際立つ時期があったり、エネルギー業界が躍進する時期もあります。つまり、「その時代に必要とされる産業が主流になる」というわけです。

この「時代に応じて適応する産業が生き残る」という特性が、S&P500を強力な投資先としている理由の一つです。

EPSが右肩上がり

EPS、すなわち『1株あたり利益』は、株式投資で非常に重要な指標の一つとされています。これにより、企業がどれだけの収益を上げているか、つまり効率よく利益を生み出しているかが把握できます。

S&P500を構成する企業群のEPS推移を見ると、時間の経過と共に、波はあるものの長期的には上昇傾向にあります。これは、S&P500に含まれる企業が継続的に利益を生み出している証拠であり、その結果、株価も上昇していくというメカニズムが働いています。

こちらはS&P500の株価の推移を示しています。

S&P500に含まれる企業群が継続的に利益を上げている理由の一つに、その「新陳代謝」のプロセスがあります。つまり、収益を上げられない企業は指数から除外され、代わりに収益性の高い企業が追加されます。このような選定プロセスが、指数を常に活力ある状態に保っています。

この過程は、一見残酷にも見えますが、投資家にとってはありがたいメカニズムでもあります。

資産運用をこれから始めようと考えている方は、ぜひこの情報を役立ててください。

まとめ

S&P500の核心を把握し、単に流行に乗って投資している状態から一歩踏み出しましょう!

S&P500の重要な5つの特長は以下の通りです。

  1. 構成比のトップを占めるのはGAFAM
  2. 時価総額加重型指数であること
  3. 選定基準が存在すること
  4. 主要セクターとして情報技術(IT)とヘルスケアがあること
  5. EPS(1株あたり利益)が右肩上がりであること

これらの点をざっくりと理解することで、「雰囲気投資」から脱却することが可能です。

S&P500は、金融先進国アメリカにおいて、長い歴史を通じて厳格に管理され続けてきた結果、長期的に右肩上がりの成績を続けています。短期的にはマイナスを経験することもありますが、長期的には全体として成長を期待できるのが、米国市場の特徴です。

米国の人口増加や企業文化を踏まえると、このトレンドは今後も続くと期待されます。現在S&P500に投資している方は、長期運用を自信を持って続けてください。まだ投資を始めていない方は、この機会に挑戦をお勧めします。

特に初心者には、「SBI証券」などの口座開設をおすすめします。低手数料で専用アプリもあり、投資を始めやすい環境が整っています。

S&P500についての説明は以上です。正しい知識を身に着けて、自分に合った資産運用を行いましょう。知識は最高の武器です。勉強を続けて、より良い未来を切り開きましょう。この時代は、行動する人だけが豊かになれます。早速、行動に移してみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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