“リスクが潜む日本高配当株ETF – おすすめしない3つの理由”


投資にはリスクがつきものですが、中でも日本高配当株ETFには注意が必要です。本記事では、最大規模のETFである『日経高配当株50ETF』を取り上げ、その投資におけるリスクについて解説していきます。

日本高配当株ETFの魅力の裏側

分散投資と為替リスクの回避が魅力的に聞こえるかもしれませんが、実際にはどのような影響があるのでしょうか。

分散投資の裏側

日本高配当株ETFには複数の企業の株式が組み込まれており、これが分散投資のメリットの一つとされます。しかし、全ての企業が均等に安定しているわけではありません。景気や業績に影響を受けやすい業種が過剰に組み込まれている場合、分散投資が逆にリスクを高めることがあります。

為替リスクの裏側

為替リスクの回避も一つの利点ですが、同時に為替差益も期待できないという側面も考える必要があります。他の国の企業や資産に投資することで、円高や円安の為替差益を狙うことができますが、日本高配当株ETFは日本国内の株式に絞られているため、このポートフォリオによる為替差益の機会が制限されます。

まとめ

分散投資が機能するためには、異なる業種や市場に均等に分散させることが重要です。投資家はETFがどのように分散されているかを確認し、業種や企業の偏りに注意を払うべきです。また、為替リスクの回避が重要視される場合でも、他の運用商品と比較してどれだけのリターンが期待できるかも考慮することが必要です。

なぜおすすめできないのか?

景気敏感な業種に偏っている

まず、景気敏感株への偏りが問題です。日本高配当株ETFが重点的に投資する石油や建設業などは、経済の変動に強く影響を受ける業種です。これにより、好況時には企業の業績が向上する一方で、不況時には急激な業績の低下が見込まれます。

投資先の業種は、その企業のパフォーマンスに直結します。日本高配当株ETFが抱える問題の一つは、景気敏感な業種への過度な依存です。以下がその代表的な業種です。

  • 総合商社
  • 銀行業
  • 自動車関連
  • 電気機器
  • 証券
  • 石油
  • 建設業

一方で、景気に左右されにくい安定的な業種がETF内には不足しています。これには以下のような業種が含まれます。

  • 食品
  • 通信
  • 医薬品
  • 鉄道
  • 電気ガス

影響の詳細:
具体的な企業データを見てみましょう。ETFに含まれる石油関連企業は好況時には高い収益を上げていますが、リーマンショックやコロナ禍などの不況時には大きな損失を被っています。これは景気敏感な業種に過度に依存することが、リスクを増大させる可能性を示しています。

まとめ

景気敏感な業種に投資することで、経済の動向に左右されやすいポートフォリオができ上がります。例えば、建設業や製造業は景気変動に大きく左右され、好況時には業績が向上しますが、不況時には逆に業績が低下します。

これに対して、食品や通信といった消費者向けの業種は景気に比較的左右されにくく、安定性があります。投資先の業種バランスを見直し、将来の経済状況に柔軟に対応できるようにすることが重要です。

安定性を求めるなら、景気敏感な業種に偏りすぎず、バランスの取れたポートフォリオを構築することが投資の成功に繋がります。

配当狙いの長期投資に向かない銘柄が含まれている

高い配当利回りの銘柄は一見魅力的ですが、それが必ずしも安定した長期投資につながるわけではありません。実際には、高い利回りの裏にはリスクが潜んでいることがあります。業績の悪化やトラブルを抱えた企業が銘柄に混ざっている可能性があります。

リスクの詳細:
高配当利回りの銘柄には注意が必要です。なぜなら、業績の悪化やトラブルを抱えている企業が高い配当を出している場合があり、それが継続的に安定した収益を上げているわけではないからです。例えば、企業の負債が急増している場合や将来の業績見通しが不透明な場合など、高いリスクを抱えている可能性があります。

まとめ

高い配当を追求するあまり、投資家はリスクを過小評価しやすくなります。配当が高いからといって必ずしも企業の安定性があるわけではないため、注意深く選定することが重要です。過去の配当履歴や企業の財務状況を確認し、将来の業績に対するリスクを見極めることが長期投資の成功につながります。

また、配当狙いの投資においては、企業の事業モデルや成長性も重要な要素です。将来的な業績向上が期待できる企業に投資することで、持続可能な高いリターンを得る可能性が高まります。安易に高配当に飛びつくのではなく、慎重な分析と選定が求められます。

信託報酬でお金を持っていかれる

さらに、信託報酬がもう一つの懸念事項です。日経高配当株50ETFを保有するだけで、年間0.3%もの経費がかかります。これは、投資利益を減少させ、実質的に投資家の利益が削られることを意味します。

影響の詳細:
信託報酬は、ETFの運用や管理のために発生する経費です。日本高配当株ETFが年間0.3%もの信託報酬を徴収することは、投資家にとって重要な影響を与えます。例えば、投資元本が100万円の場合、年間3,000円が信託報酬として引かれることになります。

まとめ

信託報酬が高いと、その分だけ投資家の手元に残る利益が減少します。投資家は、配当利回りや株価の変動に加えて、信託報酬率も注意深く検討する必要があります。例えば、他のETFや投資信託と比較して信託報酬が高い場合、同等以上のリターンを上げることが求められます。

これにより、投資家はETFの選定時に信託報酬率を確認し、コストとリターンのバランスを検討することが重要です。低い信託報酬率を持つETFを選ぶことで、投資利益を最大化しやすくなります。


これらの理由から、日本高配当株ETFはおすすめできないと言えます。投資は十分な知識と慎重な計画が必要です。リスクを理解し、安定性を重視した投資が成功への鍵となります。

まとめ

これらの理由から、日本高配当株ETFはおすすめできないと言えます。投資はリスクを理解し、賢く行うことが大切です。基本的な投資の考え方や個別株の選定、メンテナンスの重要性についても当ブログで発信してますので、是非参考にしてみてください。


結び

正しい知識を身につけ、少しずつ資産運用に慣れていきましょう。未来に向けての投資は、コツコツと積み重ねることが大切です。行動が結果を生む時代ですので、どんどん主体的に動いていきましょう。


最後に

今後も新しい投資機会が出てくることを期待しています。皆さんも知識を身につけ、将来のために賢い投資を心がけましょう。


謝辞

最後になりますが、記事を読んでいただき、ありがとうございます。質問やフィードバックがあれば、お気軽にお知らせください。一緒に学び合い、賢い投資家になりましょう。

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